食べることが好きだ。
自分で日常的に料理をするようになったのは大学生になって実家を離れたときで、そのころから食べ物への向き合い方もまた変わったように思う。
自分で作る料理というのは自分の中でプランがあり、味見もしながら作るので大して驚きということはないのだけど(それでも楽しみを作るために料理本のレシピに忠実に作ったりするけど)、他人が作ってくれる料理というのはお店にしろそうでないにしろ、面白い部分があるなあと感じるようになった。
子供の頃に母と外食に行った時にこの味は何だろう、とあてっこしていたのだけど、料理上手な母にとっては真剣に好奇心をそそられていたんじゃないかと思う。
大学1,2年生の頃は個人経営の和食居酒屋でアルバイトしていて、そこがいろんなものを賄いで食べさせてくれていたので、苦手だったけど食べられるものや美味しいと思うものが増えた。
苦手だったら残していいよと言われていたけど、残すのも悪いので食べてみると案外美味しくて好きになったものも多い。
お店のメニューは季節で変わるので、賄いも季節ごとのものを出してくれていて旬のものってやっぱり美味しいんだなと感じたのもこの頃。
大学2年生の終わりごろに建物の都合でお店を閉めてしまったのだけど、このお店で働けてたのがとてもいい時間だったなと今でも思う。
本題に入るまでが長くなってしまったけれど。
季節のものを食べられるというのは美味しいし、お得でもあってとっても合理的だよね。
そんな日常の喜びをこの数年支えてくれていた、近所の八百屋さんがこの年末で閉店してしまう。
今住んでいるところは5年前くらいに引っ越してきたのだけど、もともとその頃の私の職場に歩いて行ける事と、夫の職場に乗り換えなしで電車で行けるというので選んだ街で特にゆかりや土地勘があったわけではない。
交通のアクセスがいいところや、治安がいいところが気にいっているけれど、暮らしてみてなによりも一番好きだったのはこの八百屋さんだった。
若い社長がやっているお店で、オープンして今年で7年だったとのこと。
この八百屋さんがあるおかげでたくさん野菜が食べられたし、きちんと料理したいなという気持ちを持てていた。
閉店間際の八百屋さんでさくらんぼがひとパック480円から300円になってたので買っちゃお〜とカゴに入れたら店長さんにもうひとパックカゴに入れられ2つで300円!って言われたのでえ〜ほんと〜?と甘えた声を出してしまった
— やる気と元気 (@mh_1995) 2019年6月28日
近所の八百屋さんが閉店間際に行くとかなり安く買い物ができるんだけどもともと一束120円で売っていたほうれん草が二束100円になっていて、レジで前に並んでた方が一束だけかご入れてて店員さんに一束だと120円ですよ?!と脅されて二束買っててウケました わたしは四束買いましたが
— やる気と元気 (@mh_1995) 2021年2月9日
八百屋さんで300円だった台湾パイナップル 置いてた部屋が甘い匂いでハッピ〜 人生で初めてパイナップル切るぞ!! pic.twitter.com/Fq69jFAhlW
— やる気と元気 (@mh_1995) 2021年6月14日
八百屋さん大好きツイートたち。
夕方の閉店間際に行くと、社長の掛け声でどんどんお得になっていくので祭りのようでした。
この記事も八百屋さんのこと書いてるな。
これを買おうと思っているのとは別に、安いから買ってしまおうという偶然の出会いも面白く、そして品物のレパートリーも豊富でとっても面白いお店。
子供にはバナナ1本おまけで渡していたり、レジ袋は申告制だけど無料でつけてくれるし、従業員は沢山いるし、なによりお野菜果物が安いし、マジでどうやって儲かってるんだ?!と不思議だった。
テナントの都合で退去しなくてはいけなくなり、同じ横浜市内ではあるけどかなり離れたところに移転してしまうのでなかなか行く機会はなさそう。
この5年ほど、この八百屋さんがあるおかげで買い物も楽しいし、料理も楽しいし、今まで自分の家で食べたことないものを食べたりした。
珍しい物ではないんだけど私、三つ葉なんて自分で買おうと思った事なかったのに1箱(15束くらい入ってる)で50円だったときがあって、びっくりして買ってしまい、思い返すとあんなに三つ葉たべたことなかったなと面白い。
夫が葉っぱ大好きなのでとても喜んでいた覚えがある。
同じ果物でもいくつか品種が置いてあって、おすすめのメッセージを読みながらちょっと高いやつ選ぶとそんなに高い買い物した訳じゃないのに贅沢した気分で嬉しくなっちゃったり。
おしゃれな野菜も結構おいてたので、ここで初めて見た!というものも多かった。
おしゃれな野菜の食べ方分からないのであんまり買わないけど安くなってたら買っちゃうよね。
食べ方を教えてもらって家で試した事もあったと思う。
単純に野菜果物を売っているお店じゃなくて、本当に楽しいお店だったんだよな。
もうこの野菜出てるんだ!とか果物でもだんだんと品種や産地が変わっていくのを見ながら季節の移り変わりを感じたり。
地域の食生活を支えていてくれたし、各家庭の食卓を楽しいものにしていたお店だと思う。
本当に魅力的なお店が地元からなくなってしまうのが悲しくて辛い。
新天地でも頑張ってくれ~~~
でも俺たちを置いて、、、いくのか、、、みたいな気持ちはめっちゃあります(笑)
昨日八百屋さんに行ってこれが行けるの最後かな、と悲しくなってしまったお気持ちエントリです
新品種!と書いてあった柑橘。
濃厚な味で美味しかったな、、、
こういう冒険が出来なくなっちゃうんだね、、、